映画・劇

「流れる雲よ」名古屋講演インタビュー(俳優:吉永仁)

ミュージカル「流れる雲よ」名古屋公演の実行委員会代表兼俳優の吉永仁さんインタビュー記事です

ここでは「『流れる雲よ』という作品について」「名古屋公演について」「名古屋に実行委員会を作った理由」「舞台出演俳優として」の4つについてお話させて頂きます

流れる雲よ 名古屋公演 インタビュー 吉永仁
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「流れる雲よ」吉永仁が号泣した120分

流れる雲よ 名古屋公演 インタビュー 吉永仁

「これを観ておくといい」

その言葉とともに渡された1枚のDVD,それが「流れる雲よ」でした。

2016年12月に劇団アトリエッジのオーディションを受け,合格した私にアトリエッジとはどういった劇団なのか?を深く理解させるために「流れる雲よ」のDVDが渡されたのです。

そもそも劇団アトリエッジは,元々ラジオドラマだった「流れる雲よ」の舞台化のために作られた劇団です

「流れる雲よ」は今年で19回目の公演となりますが,脚本は毎年違います。その年の脚本家が新たに脚本を書き直し,舞台化されるのです。そもそも19年続いている舞台作品というのはかなり希少であり,言い換えればそれだけ長く愛されるだけの理由がある作品とも言えるのです

そんな「流れる雲よ」のDVDを家で観て印象的だったのは,特攻隊員となった息子を訪ねた母親に対し,息子の上官が「昨日,沖縄の上空で見事な戦死をとげました」と告げるシーンです。特攻隊の人々の前で涙を見せてはいけないと気丈に振る舞う母の姿。そして,誰もいないところでむせび泣く母の姿。

そのシーンを観て,私は号泣しました。

少し私自身の話をさせて下さい。私は21歳の時にうつ病にかかり,うつ病の症状により当時の私には感情が無く,自殺未遂をするほどでした。

自殺未遂後に帰省し,母に会った時のことです。自殺未遂のことなど知らない母は「泊まってくの?」「ご飯食べてく?」「お風呂沸かさないとね」と久しぶりの息子の来訪に喜ぶ母の姿。

そんな母を見た私に芽生えた罪悪感は相当なものでした。その罪悪感から流れた涙。久しぶりに得た感情。それは「悲しみ」という,決して綺麗なものではありませんでしたが,私には感情が戻ったのです

一歩間違えれば,作中のように母親に深い悲しみを背負わしていたかもしれない。

特攻隊員は生きたくても生きられませんでした。私は生きられるのに死を選ぼうとしました。時代や過程,結果こそ違えど「命を落とす」という状況に直面した二人と,気丈に振る舞う母の姿。「流れる雲よ」を観て,自然と自分の境遇を重ね号泣していたのです。

うつ病,自殺未遂。私自身の経緯から「いのち」というものには人一倍特別な感情があるのです。

恩送り

流れる雲よ 名古屋公演 インタビュー 吉永仁

名古屋公演は今年で2回目となります。

「流れる雲よ」はもともと東京公演のみでしたが,この作品をぜひ名古屋の人たちにも観てほしい。その強い気持ちから名古屋公演実行委員会の代表となり,名古屋での公演をしております。

私は愛知県内でさまざまな活動を行ってきました。島おこしや若年者層の誘致,飲食店経営に引きこもり支援など…その中でたくさんの人にお会いし,お世話になりました。また,その後上京した際にたくさんの事を学ばせて頂きました。今まで出会った人への恩返しを含め,学んだ事・身につけたことをお伝えしたい。

そういった気持ちから2017年の8月に名古屋公演の第1回を行い,総勢350人のお客様に観て頂くことが出来ました。

「『流れる雲よ』コミュニティ」を作りたい

流れる雲よ 名古屋公演 インタビュー 吉永仁 私が得意なのは人と人をつなぐことです。

「流れる雲よ」を私の目線で観ると「この作品に集まった人たちに絆が出来るのでは?」と思えてならないのです。

この作品が持つ魂への語りかけは凄いものがあり,それに共鳴する人たちは間違いなくたくさんいると思います。

この作品を通じて,皆さんの力でコミュニティを作りたいのです。「流れる雲よ」の制作に携わる権利があるのは舞台関係者だけではないと考えています。企画の段階からたくさんの人を巻き込んで,みんなの想いを乗せた,手作り感のある作品に仕上げていきたい。そんな気持ちから名古屋に実行委員会を作りました。

吉永仁の使命は「流れる雲よ」を伝えること

私は俳優としての芸歴がとても浅いです。ですが,自分が頑張っている姿・挑戦している姿は誰かの勇気になり,感動を与えられる。そう確信しています。そういう思いで舞台に立っています。

舞台出演俳優として,自分の表現を通して,本当に伝えたいことーそれは「平和への祈り」そして「今の状況は当たり前ではなく感謝すべきこと」ということです。

奇しくも今回は平成最後の公演です。平成が終わり戦争経験者が減っていく中で「流れる雲よ」を通じて戦争を伝えていきたいのです。

戦争経験者の話は現実離れ・時代離れしすぎていて,今の若い人に伝わりづらいのです。ですので,若い人に伝えたければ若い人の力が必要なのです。私はその「伝える役目」を頂きました。

「流れる雲よ」の印象的に残っているシーンに,天野真一の辞世の句というものがあります。

「時を超え,翼になりて,君を守らん」

これは「使命について考えたことはあるか?」という,主人公へのセリフです。

自分たちの命を次の時代に繋いでいくためになにができるか?この国を守るためになにができるか?そういった問いかけだと私は解釈しています。

きっと自分にもその使命があり,それは「この作品を伝えること」だと思っています。

これからも毎年「流れる雲よ」を名古屋で公演していきます。ぜひ大切な人と観てください。共に笑い,泣き,いのちについて考えましょう。ご来場お待ちしております!

流れる雲よ 名古屋公演 インタビュー 吉永仁
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