この記事では,論文の種類についてご紹介しますよ
メンタリストDaiGoさんやパレオな男鈴木祐さんが良く言う
メタ分析
という言葉があります
このメタ分析とやらがとても信頼度が高いのはわかるのですが
なぜ信頼度が高いのか?
メタ分析でない他の研究はどの程度信頼できるのか?
ということがわかりませんよね!
その悩みを解決するのが,論文の信頼度についてまとめたこの記事です
この記事を読めば,メタ分析やそれ以外の論文の信頼度についてわかるようになりますよ!

1位:ランダム化比較試験(RCT)の系統的レビュー(メタ分析)
科学的に最も信頼できるのが系統的レビューと呼ばれるメタ分析です
ランダム化比較試験(RCT)
まずはランダム化比較試験(RCT)について説明します
サプリメントの効果などを客観的に調査するときに使われるのがランダム化比較試験(RCT)です
こんな感じ↓
- 参加者をランダムにAグループとBグループの2グループに分ける
- Aグループにはサプリメントを飲んでもらう
- Bグループには偽薬を飲んでもらう
といった方法でランダム化比較試験(RCT)が行われます
この時に実験者(研究者)に
- サプリメントと偽薬の区別がつかないようにしておく
と,実験の信頼レベルは高いです
超定番の実験法であるランダム化比較試験(RCT)が行われていれば一安心です
ランダム化比較試験(RCT)を集めると系統的レビュー(メタ分析)に!
しかし,科学実験とはうまくいかないもの
ランダム化比較試験(RCT)の結果が真逆のものになったりしてしまうことがあるんですね
ここで登場するのが
- 系統的レビュー(メタ分析)
です
系統的レビュー(メタ分析)の方法は
- 今までに行われたランダム化比較試験(RCT)のデータを大量に集める
- 実験デザインをチェックする
- 信頼度の低いランダム化比較試験(RCT)を除く
- 信頼度の高いデータだけを分析し,結論を出す
です
前述の通り
- ただでさえ信頼度の高いランダム化比較試験(RCT)をさらに精査する
ので系統的レビュー(メタ分析)は1番の信頼度になるんですね!
2位:観察研究の系統的レビュー(メタ分析)
先ほどはランダム化比較試験(RCT)の系統的レビュー(メタ分析)でしたが,これが
観察研究の系統的レビュー(メタ分析)
になると信頼度は2位になります
観察研究とは
特定の人々を長期間追跡する
という調査方法のこと
例えば
「砂糖をたくさん摂る人は糖尿病になるの?」
ということを調べたい時には
- 砂糖をたくさん摂っている健康的な人を見つける
- 砂糖をあまり摂らない健康的な人を見つける
- 10年ほど観察し,砂糖をたくさん摂っている人が糖尿病になっていないかを確認する
という感じです
これらのデータをたくさんまとめたものが
- 観察研究の系統的レビュー
です
ランダム化比較試験(RCT)と異なり,実験室で行う研究ではなく不確定要素が入り込むため,ランダム化比較試験(RCT)より信頼度は低くなるんですね
3位:1つ以上のランダム化比較試験(RCT)
銅賞が
ランダム化比較試験(RCT)
です
ランダム化比較試験(RCT)のチェックポイントは
ランダム化比較試験(RCT)の数の多さ
実験に参加する人の多さ
実験を行う期間の長さ
がポイントで,これらが多い・長いほど信頼度は高くなります
前述の通り,1つのランダム化比較試験(RCT)の結果が系統的レビュー(メタ分析)で否定されることもありますので注意が必要ですね
4位:1つ以上の観察研究
前述の観察研究単品です(10年行方を追うやつ)
観察研究のチェックポイントは
観察研究で調査した人数の多さ
人種,居住地域,年齢層の幅広さ
観察研究で追跡した年数の長さ
が条件となり,これらが多い・長いほど信頼できる結果となります
5位:動物実験・生体外実験
動物実験はマウスなどを使った実験が有名ですね
生体外実験はヒトの細胞などを使った実験です
マウスは当然ながら構造がヒトと違いますので実験結果を鵜呑みにできません
が,多くの研究がヒト実験の前にマウス実験をしますので,マウス実験の結果から大きな発見につながったりしますのでバカに出来ないですね
6位:専門家の意見
「専門家の意見」というと急にホンマでっかTVみたいになってきますね
人は権威性に影響を受けやすいので,テレビで専門家が言うことはいかにも説得力を持っていますがきちんと
- 系統的レビュー(メタ分析)
- ランダム化比較試験(RCT)
を把握し実践していきたいところです
最下位:個人の体験談
個人の体験談は当たり前ですが最も信頼度が低いですね
メンタリストDaiGoさんがよく言う「サンプル数1」ってやつです
ぼくが紹介するサプリや健康法も,ランダム化比較試験(RCT)や系統的レビュー(メタ分析)の結果から選んだ物を記事にしていますが,あくまで個人の体験談です!
研究論文の信頼度まとめ
再度おさらいすると
- ランダム化比較試験(RCT)の系統的レビュー(メタ分析)
- 観察研究の系統的レビュー(メタ分析)
- 1つ以上のランダム化比較試験(RCT)
- 1つ以上の観察研究
- 動物実験・生体外実験
- 専門家の意見
- 個人の体験談
の順番ですね
噂話に流されず,正しい知識をもって色々試していきましょう!